硫黄島からの手紙

sasacamax2007-01-07

6日(土)は、大学時代の友達とプロバスケリーグ「bjリーグ」の試合を観戦し大興奮→バッティングセンターをハシゴと、アゲアゲ☆Staturday Nightなテンションでした。夜まで遊びまわり「締めに映画でも観ていこうぜ!」とレイトショーで観たのがこの『硫黄島からの手紙』でした。戦争という重いテーマに、映画館を出る頃の2人のテンションは、一気に下がっておりました。
以下、映画を観た自分の感想です。軽くネタバレにあたりそうな記載もあるため、念のため改行しておきます。

  • タイトルに偽りなし。硫黄島にて死闘を繰り広げた日本兵と、その家族への思いが綴られている映画でした。しかし自分の印象としては戦闘シーンが多い!そして激しい。戦争映画ですし激しい戦いが繰り広げられた戦場なので当然なのかもしれませんが、鳴り止まない機関銃の音に本気で耳を塞ぎたくなりました。(この感覚は2004年に『フラザーフッド』を観た時を思い出しました。あの映画を観た翌日は、精神的にテンションが落ち込んで使い物にならなかった。)また、手榴弾を抱えての自決シーンは飛び散る血や臓器の感じが非常に生々しかったです。もし今後観に行かれる方がおられましたら、そのへんの心の準備をしておくといいと思います。
  • 事前に「とても良い」「泣く」といった評判を耳にしており、そのつもりで観たら意外と普通でした。皆様々な思いを抱いて戦争に参加し、それぞれの家族への思いがあり、ある者は戦場で死にある者は生き残る。至極当然の世界が描かれていました。しかし、この映画を製作・監督したのがアメリカの方であるという点を考えれば、この当たり前のことが当たり前のように表現されているということは評価されることなのかもしれないなーと思いました。
  • 硫黄島で起こっていた状況を知る」という点では、非常に生々しく描かれており十分な機能を果たしていたと思います。硫黄島の戦いというものが、太平洋戦争においてどういう意味を持ち、どのような位置づけにあったのか、という客観的な部分をもう少し加えてもらえれば、より惹き付けられたように思います。一応映画の中では、兵団長である栗林忠道陸軍中将(渡辺謙)が戦局について語っている場面もあるのですが、自分は勉強不足なせいかそれだけではイマイチ硫黄島の重要性・特殊性を強く実感できませんでした。
  • 登場人物の中では、バロン西(西竹一陸軍中佐)が格好良かったです。昭和7年(1932)のロサンゼルス五輪の馬術競技の金メダリストということで、恥ずかしながらこの映画で初めて、その存在をきちんと認識しました。柔軟性の中にどこかストイックさを兼ね備えた男前な雰囲気は、悲惨なシーンの多い映画の中で清々しさを感じさせてくれます。帰宅後に西中佐役の俳優さんをググり、伊原剛志さんという方だと知りました。今後また、彼の別な出演作品も観てみたいです。